ここでは、 2-3. テーブルの定義で作成した [T住所録]テーブルを元に住所録の一覧表フォームを作成します。
フォームを新規に作成する方法はいくつもありますが、
ここでは、ウィザードを使用してフォームを作成します。
フォームウィザードの使用方法は
「フォーム」
で詳しく説明しています。
リボンの作成タブをクリックして表示し、
「フォームウィザード」をクリックします。
同じ作成タブの 「フォーム」 や 「フォームデザイン」 をクリックしてフォームを作成することもできますが、 最も簡単な方法として「フォームウィザード」を使用します。
フォームウィザードを起動すると最初の画面は左の画像になります。
ここでは、
レコードソース
や
コントロールソース
の指定を行います。
赤い四角に番号を振っています。
この番号の順序で指定していきます。
(1)レコードソースの指定
ここでは既に「T住所録」が選択されています。
テーブルは「T住所録」の一つしか定義されていないので「T住所録」があらかじめめ表示されています。
今回はレコードソースとして「T住所録」を使用しますのでこの指定のままにします。
テーブルが複数存在している場合は、
ソースになるテーブルを選択します。
(2)コントロールソースの指定
ここには、
レコードソースで指定したテーブル内の全てのフィールドが表示されています。
作成するフォームにどのフィールドを表示するのかを選びます。
選択されたフィールドの名称は
(3)
に移動します。
(2)
に表示されているフィールド名を選択して
(2)
と
(3)の間にある
や
ボタンをクリックして選択します。
をクリックすると選択した1件のフィールドを
(3)
へ移動します。
をクリックすると全てのフィールドを選択して
(3)
へ移動します。
今回は、
をクリックして全てのフィールドを選択して
(3)
へ移動します。
全フィールドを選択した結果はこのような画面になります。
この講座では原則的に、
idフィールド(オートナンバー型の主キー)もフォームに設置します。
内容を確認したら「次へ(N)」をクリックします。
(2)
と
(3)
の間にある矢印の書かれたボタンについて。
は、
(3)
にある選択済みの一つのフィールドを未選択である
(2)
に戻します。
は、
(3)
にある選択済みの全てのフィールドを未選択である
(2)
に戻します。
フォーム名の指定画面が表示されます。
ここで、
フォーム名の指定と、
作成完了後のフォームをどのような
「ビュー」
で開くかを指定します。
「フォーム名を指定してください。」
フォームの名称を指定します。
レコードソースに「T住所録」を指定しているので、
テーブ名と同じ「T住所録」があらかじめと表示されています。
このままの名称でも良いのですが、
この講座では
「テーブルはT、フォームはF、レポートはR」
のプリフィックスを付けることをルールとしていますので「F住所録一覧表」と変更します。
「フォームを作成した後に行うことを選択してください。」
フォーム作成完了後に、
Accessは、
作成したフォームを自動的に表示してくれます。
このとき、どのようなビューで表示するのかを指定します。
今回は「フォームのデザインを編集する(M)」を選択します。
「完了(F)」をクリックするとフォームの作成は完了します。
「フォームのデザインを編集する(M)」
を選択してウィザードを完了したので、
このようにデザインビューでフォームが表示されます。
この講座では「F住所録一覧表」と書かれたタブを表示することを標準としています。
もし、
タブが表示されていなければ、
ドキュメントウィンドウオプション
の「タブ付きドキュメント」にチェックを入れてタブを表示して下さい。
講座では、
オートナンバー型
で、
名称が「id」のフィールドを
主キー
とすることを標準にしています。
しかし、
このフィールドは利用者にとって意味のあるものではありません。
(なぜ意味のないフィールドを登録するのかは、この講座を読み続けると出てきます)
そのため、
このidフィールドをフォームに表示しないよう「非表示」に設定します。
注1
今後の講座の中ではidフィールドを参照することがあるため、
主キーであるidフィールドをフォーム内に配置しています。
ただし、
フォーム内に配置していなくてもレコードソース内にあれば参照することができます。
しかし、
参照するフィールドをフォーム内に配置していないと、
開発時に思わぬ勘違いをしてしまうこともあるので配置することを標準としています。
注2
idフィールドは非表示にしなくてもかまいません。
例え利用者に見えても、
利用者にとって何の意味もない数字が表示されているだけです。
また、
その内容を変更しようとしてもAccessにより保護されているので変更はできません。
フォームビューの場合は、
このように意味のないデータなので表示しないほうが良いと思います。
一方、
デザインビューではこのフィールドの存在が見えます。
これは、
デザインビューは開発時に使用するので見えている方が良いと考えます。
idフィールドをクリックして、
プロパティシート→書式→可視を「いいえ」に変更します。
これで、
idフィールドはフォーム上に配置されていても表示されなくなります。
(フォームビューで表示されないだけで、デザインビューでは表示されています)
これで住所録一覧表の作成は完了しました。
もう一度作成したフォームのデザインビューを見てみましょう。
コントロールの高さや文字の大きさ、配置などがばらばらです。
それでもフォームには必要な情報が全て表示されます。
とはいえ実際のところ、
これでフォームが完成したとは思いたくはないでしょう。
この稿では、
フォームウィザードで表形式のフォームを新規に作成する操作を解説しました。
フォーム内のコントロールの配置や大きさなど、
外観を整える操作は別の稿を用意しています。
・「フォーム・レポート修正の基本操作」
・「コントロールの整列」
を参照して下さい。
【参考】
作成が完了したフォームのデザインビュー(上の画像)を見てください。
「フォーム ヘッダー」、「詳細」、「フォーム フッター」と書かれたバーがあります。
これはフォームの中の「セクション」を分けるためのバーです。
まずフォーム ヘッダーを見てみると
ここにはフォームのタイトル(F住所録一覧表)と各項目のタイトル(id~住所2)が配置されています。
フォームのタイトルには、
レコードソースのテーブル名称が表示されています。
項目のタイトルには、
そのコントロールソースのフィールド名が表示されています。
これはフォームウィザードによって自動的に設定されたものです。
詳細を見てみると
id~住所2のコントロールが配置されています。
当然コントロールにフィールドの内容を表示するわけですが、
Accessではこのフォームをフォームビューで表示すると(実行すると)、
わざわざセットしなくても自動的にデータを表示してくれます。
(他の開発言語を知っている方のために「念の為」)